相続土地国庫帰属制度
こんにちは。
司法書士法人あゆむです。
令和5年4月27日より始まりました一定の要件を満たせば土地を国に帰属することができる制度『相続土地国庫帰属制度』についてお問い合わせが増えていますので、簡単にお話しをさせていただきます。
そもそも制度が始まるきっかけになったのが2011年に発生しました東日本大震災で、土地の所有者と連絡が取れない土地、いわゆる『所有者不明土地』が復興の遅れる原因になったことで相続土地国庫帰属制度が必要だということになったそうです。
そこで一定の要件を満たせば不要な土地を国に帰属できる制度『相続土地国庫帰属制度』が新設されました。
要件は次の10個です。
- 建物がない。
- 担保権や使用及び収益を目的とする権利の設定がない。
- 道路や墓地などが含まれていない。
- 有害物質で土地が汚染されていない。
- 境界が明らかになっている。
- 勾配30度、高さ5メートル以上の崖がない。
- 管理を阻害する工作物、車又は樹木がない。
- 産業廃棄物などが地下に埋まっていない。
- 隣接地の所有者と争いがない。
- 通常の管理又は処分するに当たり過分の費用又は労力を要する土地でない。
この要件をすべてクリアーできれば、国に管理費用として10年分の負担金を納付して土地を国庫に帰属することができます。
こんなに要件があり、さらに10年分の負担金の納付もしなければいけないなんて.....
相談は土地が所在する都道府県の法務局・地方法務局「本局」の不動産登記部門です。
堺の法務局ではダメなのでお気をつけください。